文字起こしの副業でAIを使うなら確認すべきこと【クラウドソーシング】

在宅で文字起こしをする イメージ 雑記
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文字起こしAIが話題になる中、副業でテープ起こしが簡単にできないかと考える方が増えていると思います。確かに、AIを活用すれば音声のテキスト化を大きく効率化できます。

しかし、外注業者として文字起こしの仕事を請け負い、AIの使用を検討する際には、請ける側で確認すべきことが実はいくつかあります。請け負う案件の契約内容・データの扱い・原稿の用途・法律・各AIの利用規約(商用利用の規定)などです。

例えば、使いたいAIが無料版では商用利用不可、AI学習用としてのデータ利用に同意する必要があるなど、よくあることです。

セキュリティや個人情報・機密情報の漏洩といっても、実際のところ、どのAIの運営会社もデータ管理は十分しっかりしていると思いますし、個人の管理に比べたら言わずもがなです。ただ、外注で文字起こしを請ける場合、自分の音声データを自分の用途・裁量で起こす場合とは違う話になってくるため、副業であっても文字起こしにAIを利用する際は、規約の確認とクライアントの了承が最低限必要だと思います。

さらに、音源の状態やジャンル、文字起こし原稿作成の目的によっては、AIを使っても大きく工数削減できない場合もよくあるため、AIを使うことを想定して一概に割安に請け負うことにも注意が必要です。フタをあけてから後悔します。

順に解説していきます。

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文字起こしの業務委託におけるAI利用について、私は1〜2回請けたあと、大幅な工数減が見込めたり、データ・お仕事の性質上問題なさそうなお客様に対してのみ、こちらから提案しお値引きするかたちをとっています。

反訳専門会社に頼むなら安心してよいと思いますが、クラウドソーシングの現状があるため、
主に個人事業主様や中小企業様に向け、AIで効率化しやすい音源作りのアドバイスや、文字起こしの半自動化・社内化をお手伝いするほうに、私は最近は注力しています。

ご相談随時承っております。
ココナラ(Instagramから飛べます)でお問い合わせください。


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1. AIを使っても契約上問題ないか?

✅ クライアントと契約内容を確認

コエラボ

AIを使うことが禁止されていないか

クライアントによっては、「AIではなく手作業で行うこと」を前提にしている場合があります。「機密情報を含むデータは外部ツールにアップロード禁止」などの制約があることも。

納品物の品質基準を満たせるか

音声認識AIを利用した自動文字起こしの文章では、原理上誤認識や誤字脱字が必ず発生します。そのため、多かれ少なかれ必ず修正作業は必要です。

もちろんそのままでクライアントの業務の必要に足りるのであればよいと思います。でも、求める原稿や仕様(仮名遣い・段組みなど)に沿った原稿を的確に作れず結局修正に時間がかかったり、毎回AIの使い方を試行錯誤する時間を取られているような場合、AIの導入が一概に効率化にはならないと考えています。

また、契約内容によっては、AIを使うこと自体が禁止されている場合もあるため、クライアントへ事前に確認し、了承を得るのが無難(というか必須?)です。


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2. AIツールのデータの扱いとセキュリティ

AIを使うと、音声データをAI運営会社のサーバーに送ることになります。そのAIについて少なくとも「どこにサーバーがあるのか」「そのデータがどう扱われるのか」を把握していないと、クライアントの情報を無断でよその会社に渡したとして情報漏洩関連の不安を与えますし、信用も失墜するかもしれません。

WITH TEAM(ウィズチーム)文字起こし

✅ AIツールごとのデータの扱い

AIツール商用利用無料版のデータ扱い有料版のデータ扱いサーバーの所在国
Whisper (OpenAI)可能(自己ホスト版)無料API版ではデータ保持なし商用可・API版はデータ保持なし米国
Otter.ai有料プランのみ商用可データがクラウド保存クラウド保存、削除可能米国
Deepgram商用利用可能無料版ではデータ保存の可能性あり有料版はデータ保存オプション選択可米国
AmiVoice(アドバンスト・メディア)日本語特化、商用利用可クラウド保存なしクラウド保存なし日本
Notta有料プランで商用可クラウド保存あり削除オプションありシンガポール

👉 チェックすべきポイント

無料版と有料版でデータの扱いが違うことがある

無料版ではAI運営会社がデータを学習に使うことに同意する必要があったり、クラウドから削除できないことがある。有料版ではデータの保存・削除設定を選べる場合もある

サーバーがどの国にあるか

その文字起こしAI、または文字起こしアプリ・ソフトのサーバーはどこにあるか。例えば、米国のAIサービスを利用すると、米国の法律(クラウド法など)に基づいてデータが管理される場合があるため、日本国内の機密情報なら、日本のサーバーを利用するAIの方がいざというときに対処しやすいかもしれません。

特に機密情報を扱う場合は、データがどこに保存されるのかを慎重に確認し、クライアントに事前許可を取ることが必須

※WindowsやiOSの標準機能とフリーソフト・ツールだけで、オンプレミス(ネットのクラウドに送らなくていい)の文字起こし環境を構築する方法もあるので、追って書きます。商用利用はできない場合があるかもしれませんが、自分の必要や自社のためであれば少なくとも使えます。


3. AIの精度と修正作業の必要性

AIによる自動文字起こしで業務効率化ができることは確かですが、原理的にAIの認識精度は100%正確ではありません。特に以下のような場面で、誤認識が発生します。

✅ AI文字起こしが苦手な傾向がある音源・語彙の具体例

  • 専門用語・固有名詞の誤認識
  • 話者識別のミス(誰が話しているのかが曖昧)
  • 文脈に合わない変換
  • 句読点の適切な挿入ができない
  • ノイズや発話かぶりに弱い

例えば、AIが以下のように誤変換することがあります。

音声:「〇〇株式会社の田中です。」
AI:「〇〇確実の田中です。」

このような誤認識を確認せずそのまま納品すると、クライアントのニーズを満たせない場合があります。

ミーティングのテキスト化【Notta】

✅ 修正作業のポイント

  • AIが起こしたテキストを必ず目視チェックし、修正する。
  • 専門用語やクライアント指定の表記ルールに合わせる。
  • 話者の区別を適切に整理する。

👉 「AIを使っても修正に時間がかかる」と感じるなら、AIを使うことが本当に効率的なのかを見直すことも大切。

ココナラ


4. クライアントが求める原稿と、AIで作れる原稿と違いを理解する

文字起こしの仕事では、クライアントが求める納品物のレベルを理解することが重要です。

クライアントの意図文字起こしのレベル
単なる書き起こし・簡易的な議事録AIで粗く起こしたものでもOK、箇条書きでもOK
会議議事録(時に社外用)誤認識を修正・話者も明確に・語尾を省略しない(発言の意図が不明瞭になりやすいため)・
議会記録、証拠用、研究用、紙媒体用文字起こし独自の文体・表記ルール、仕様書の指示を守る。用途により話し言葉の雰囲気を生かす、読みやすさのために語順を入れ替える、音便を直すなど、工夫する必要がある

どうすればいい?

  • AI使用に伴う確認事項を説明したうえで、クライアントに「AIを使ってもいいか」「原稿の目的は何か」を事前に確認する。
  • 単なる書き起こしなのか、編集・整文まで求められているのか。
  • 時に、クライアント側で文字起こし用語を正確に把握していない(文字起こし=メモ書きと思っているワーカーが多かったため、ケバとりの原稿が適切な案件でも『素起こし(発話通りに起こすことという認識)』でと発注するクライアントがいる)
  • AIを使ってよいと許可が出た場合でも、音声を聞きながらの修正は必ず必要

👉 「お客様の御用に足りる原稿」と「AIが作る原稿」のギャップを埋めないと、仕事として頼む意味がなくなるくらいに個人的には思う。

【アプリ不問】文字起こしAIの精度を上げる、いちばん効果的な方法:現役テープライターの提案【技術不要】
文字起こしAI、精度に満足しない? 職業柄、自動文字起こしアプリや文章生成AI関連の質問をされることが増えました。例えば、「CLOVA、プラウドノート、【Notta】とかたくさんあるけど、結局どれが一番良いの?」「いまいち精度に満足いかない...

5. まとめ

フリーランス(リモートで個人が請負うイメージ)が文字起こしの仕事をAIで効率化したいと思った場合、以下のポイントを確認することが重要です。

MamaEduプロジェクトTOP

契約内容で、AIの使用を禁止されていないか。
クラウドAIの場合、データの扱いとサーバーの所在国をチェック
AIの誤認識を修正し、クライアントの求める品質を満たせるか
商用利用の可否、商用利用がOKの場合、どの範囲で使っていいのか。
無料版と有料版でデータの取り扱いはどのように違うか

AIを活用することで、文字起こしの作業がはかどることは間違いありません。

しかし、副業も含め、外注業者として文字起こしを請ける場合は、先方のお仕事と原稿作成の意図をふまえ、仕組みやルールを確認してAIを利用することが必要です。

特に文字起こしの場合、発注に慣れているお客様ばかりではないです。先方のご相談内容から、必要であればAIを使わない方が良いという提案もできれば、プロとしての信頼にもつながると思います。

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